犬のフィラリア症(犬糸状虫感染症)とは?
フィラリアという寄生虫が心臓や血管に寄生することで、血液の循環障害を起こす病気です。フィラリアは別名を犬糸状虫と言います。
蚊が犬の血を吸うときにミクロフィラリア(フィラリアの幼虫)が体内に入り感染してしまいます。
犬の体内に貼ったミクロフィラリアは皮膚下の組織・筋肉・脂肪にとどまり、脱皮を繰り返して成長します。
血流に入ると心臓や肺動脈に寄生し、4〜6ヶ月ほどで成虫になります。
主な症状
フィラリアは7年近く生存し続け、主に以下のような症状を引き起こします。
- 咳が出る
- 元気がない
- 呼吸困難
- 食欲不振
- 腹水貯留
- 血尿
犬のフィラリア症は、1度感染すると駆虫・治療が難しい寄生虫感染症です。
フィラリアの予防期間
最低でも毎年4月頃〜12月頃までは、毎月1回予防薬を飲みましょう。
蚊は気温が14度以上になると吸血活動を開始するといわれています。予防期間は、蚊を見かけ始めた1ヶ月後から、蚊の見られなくなった1ヶ月後までです。フィラリアは、きちんと予防薬を投与すれば100%予防できます。
ここ数年は地球温暖化のため平均気温の上昇から、投与期間を長くお勧めしています。
犬のフィラリア予防薬
フィラリア予防薬で、蚊に刺されて体内に入ったフィラリアの幼虫を駆虫します。投薬日の約1ヶ月前から投薬日までに犬の体内に入ってしまったフィラリアの幼虫を駆虫できます。
フィラリア予防には、錠剤や、注射など、病院によって様々な種類のお薬があります。
当院では、犬のフィラリア予防薬として、
- チュアブル(おやつ)タイプ
- スポット(点液)タイプ
- 錠剤(飲み薬)タイプ
の3種類のお薬をご用意しております。
当院で扱っている予防薬は、犬への負担が少ないお薬となっておりますので安心してご利用いただけます。(※犬への負担などの観点から注射タイプの予防薬は取り扱っておりません。)
フィラリアだけでなく、ノミやマダニ、内部寄生虫などを同時に予防できるオールインワンタイプのお薬もご用意しておりますので、是非ご利用ください。
お薬の種類 | タイプ | その他の寄生虫への効果 |
---|---|---|
ネクスガード スペクトラ | おやつ | ノミ、マダニ、内部寄生虫の予防・駆虫 |
アドボゲート | 点液 | ノミ、内部寄生虫の予防・駆虫 |
イベルメック | おやつ | 内部寄生虫の予防・駆虫 |
ハートメクチン・パナメクチン | 錠剤 | フィラリアの予防・駆虫のみ |
ここ数年は地球温暖化のための平均気温の上昇から、投与期間を長くお勧めしています。
フィラリア抗原検査
フィラリア感染犬に予防薬を投与した場合、大静脈症候群(急性犬糸状虫症)、元気消失、食欲不振、歩様異常などが現れるとの報告があります。
投薬開始前に、ミクロフィラリア検査及び成虫抗原検査などを受けて感染の有無を確認しましょう。
また、
- フィラリア抗原検査
- 血球検査
- 血液化学検査(18項目)
など複数の検査を同時に行うことでお安くご提供できる春の健診キャンペーンを随時実施しておりますので、是非ご利用ください。
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フィラリアに関するQ&A
蚊を媒介として、人間もフィラリア症に感染することもあります。
軽症であれば駆虫薬よる治療が可能です。フィラリアが心臓に達するまでに駆除する必要があります。
通販や市販されているフィラリア予防薬の中には、副作用による死亡例のある薬も販売されています。さらに、フィラリアに感染している状態で予防薬を投与すると死亡のリスクが高まります。通販や市販のフィラリア予防薬を購入する場合は、獣医師に相談してからペットに与えるようにしましょう。
投薬をあげ忘れてしまった場合は、担当獣医師にご相談ください。フィラリアに感染している状態で投薬を忘れると、感染していたフィラリアが体内で成長してしまう可能性があります。
フィラリアは犬猫などの小動物だけではなく人間にも感染します。万が一のことを考えてフィラリア予防は毎年受けるようにしましょう。
フィラリア症には、疲れやすくなる・運動を嫌がる・乾いた咳をするなど様々な症状があります。症状だけでフィラリアの感染を判断することは難しいでしょう。気になる症状がある場合は、フィラリア抗原検査を受るようにしましょう。
感染の状態によってはフィラリアの除去手術が必要になります。一度感染してしまうと完治が難しいフィラリアですが、予防をすることで100%防ぐことができます。
フィラリアに感染している状態で予防薬を投与すると、重篤な副作用が出る可能性があります。
1カ月に1回の予防薬を、1カ月に2回あげてしまった程度であれば大きな問題になることは少ないです。大量に与えてしまった場合は、獣医師にご相談ください。
すぐに体調の変化や症状が出ることはありません。数年から長い場合は10年以上たってから症状が出る場合など、潜伏期間はさまざまです。
毎年3月~5月にかけて春の検診キャンペーンを行っております。この時期にフィラリア予防薬の割引などを行うこともあります。キャンペーン内容は毎年変更しますので、詳細はPET CARE CENTERのお知らせをご覧ください。
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