猫に寄生するマダニって?
あまり知られていませんが、猫にもマダニは寄生します。
マダニは、草の先端などで猫や人間へ寄生する機会を狙っています。やぶ・草むら・公園・川原など少しでも緑がある場所は注意が必要です。
ダニの活動時期は春から夏と言われていますが、通年活動している種類もいます。
孵化した幼ダニは、
- 寄生して吸血する
- 体表を離れて脱皮する
- 繰り返し
のように、若ダニを経て成ダニに成長します。
雌の成ダニは、吸血前後で体重が100倍にもなるといわれています。猫の血でお腹がいっぱいに膨れた雌の成ダニは体表を離れて卵を産みます。
マダニは猫の頭や耳など皮膚の薄い部分に好んで寄生し、くちばしを刺してセメントのようなもので固定し、吸血と唾液の分泌を交互に繰り返します。とても強固に着いているので、無理に取ろうとすると皮膚が裂けたり、ダニの口器だけが残ったりして、皮膚病の原因になることがあります。
マダニが引き起こす病気
マダニが猫に寄生すると、貧血や皮膚病を起こすだけでなく、以下のような病原体を媒介します。特に最新発見された重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は人間に感染すると致死率の高い病気です。
マダニが病気を媒介する危険性は、吸血開始から48時間以降に高まると言われています。
マダニが媒介する病気 | 説明 |
---|---|
猫ヘモバルトネラ症 | 猫の赤血球表面にヘモバルトネラというマイコプラズマが寄生することにより、貧血・発熱・元気消失などの症状がみられる病気です。マダニなどの節足動物の媒介や感染血液での伝播が考えられています。 |
Q熱 | コクシエラというリケッチアに感染すると、人間では高熱や激しい頭痛などインフルエンザ様の症状を示します。人では吸引により感染することがほとんどですが、犬猫ではマダニが媒介することもあります。動物は感染してもほとんど症状がありません。 |
重症熱性血小板減少症候群(SFTS) | SFTSウイルスがマダニから人間へ感染すると発熱・食欲低下・嘔吐・下痢・腹痛・筋肉痛・神経症状・リンパ節腫脹・出血症状・白血球減少・血小板減少・肝酵素上昇などの症状を示し、致死率は6.3〜30%と報告されています。 |
猫のマダニの駆除・予防薬
猫のマダニ駆除薬には、スポットタイプやスプレータイプ、錠剤タイプなどの種類があります。動物病院で処方されたお薬であれば、1回の使用で効果が1〜2ヶ月ほど続きます。
市販のマダニ駆除薬は、有効成分の違いや全身への広がりの弱さなどにから、動物病院で販売している薬と比べると、効果が60%ほどしか望めないとの報告があります。
当院では、スポットタイプ(点液薬)のマダニ駆除薬を取扱っております。マダニだけではなく、ノミやフィラリア、内部寄生虫を同時に駆除・予防ができるオールインワンタイプのお薬です。
マダニ駆除薬の種類 | タイプ | その他の寄生虫への効果 |
---|---|---|
レボリューション プラス | 点液 | フィラリア、ノミ、内部寄生虫 |
お気軽にお問い合わせください!
吸血前は、1㎜~5㎜ほど。吸血後は5㎜~1㎝ほどになり体重は100倍以上になります。
ノミ・ダニ駆除薬は動物病院で処方してもらいましょう。有効成分の違いや全身への広がりの弱さなどにより、市販のノミ・ダニ薬の効果は、動物病院で販売している薬と比べると、効果は60%ほどしか望めないとの報告があります。
まれに嘔吐や下痢、食欲不振などの副作用が現れます。当院では副作用の少ないお薬のみを取扱っております。
毎年4月~12月の期間に予防することをおすすめします。当院ではマダニだけでなく、ノミやフィラリア、内部寄生虫を同時に予防できるオールインワンタイプの予防薬も取り扱っております。
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