混合ワクチン

ペットへの接種が世界的に推奨されている「混合ワクチン」について、港南台どうぶつのお医者さんがご紹介します。犬猫をはじめとした小動物用の混合ワクチンの種類や接種時期、予防できる病気だけでなく、接種後の副作用や注意事項について掲載しております。

混合ワクチンとは?

混合ワクチンとは、法律により接種が義務付けられている狂犬病ワクチン(犬のみ)とは異なり、世界的に犬猫への接種が推奨されているワクチンのことです。この混合ワクチンには、すべての犬猫への接種が推奨されている「コアワクチン」と飼育環境などによって接種が推奨される「ノンコアワクチン」があります。

  • 犬の場合

    コアワクチン
    パルボウイルス感染症、ジステンパーウイルス感染症、アデノウイルス感染症と狂犬病ワクチンの4つのワクチンが含まれます。
    ノンコアワクチン
    レプトスピラ病、パラインフルエンザウイルス感染症などが含まれています。
  • 猫の場合

    コアワクチン
    猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症の3つのワクチンが含まれます。
    ノンコアワクチン
    猫白血病ウイルス感染症ほか、数種類の感染症が含まれています。

混合ワクチンで予防できる病気の中には、一度感染してしまうと命に危険のある病気が多いため必ず予防接種を行いましょう。

犬の混合ワクチン接種

予防時期

子犬の場合

子犬の時期は、母犬からの移行抗体が失われる時期である生後40日前後に1回目の接種を行い、そこから1か月間隔で全3回の混合ワクチン接種を行います。(※子犬によって時期は異なりますので、詳しくは獣医師にお尋ねください。)

子犬の混合ワクチン時期

その後は、毎年1回の間隔でワクチン接種を行いましょう。

成犬の場合

基本的には、1年に1回の間隔で混合ワクチン接種を行います。

混合ワクチンが初めての成犬の場合は、1回の接種だけでは十分な抗体を作ることができない可能性があるため、1回目の接種から1か月後に追加接種を行いましょう。その後は通常通り毎年1回のペースで接種を行います。

混合ワクチンの種類と予防できる病気

当院では、ノビバックの5種混合ワクチン(DHPPI)とノビバックの7種混合ワクチン(DHPPI+L)の2種類をご用意しております。

病気名 病気の説明 ノビバック7種混合(DHPPI+L) ノビバック5種混合(DHPPI)
犬パルボウィルス 経口感染による伝染力の強い恐ろしい病気です。下痢・嘔吐・発熱・脱水などの腸炎型、突然呼吸困難になり急死する心筋炎型があります。
犬ジステンパーウィルス 感染率、死亡率の大変高い病気です。ジステンパーウィルスによる接触または飛沫感染で3~6日の潜伏期間の後、発熱・目やに・鼻水・くしゃみ・元気消失・下痢・運動障害があらわれたり・脳を冒されたりします。
犬伝染性肝炎(アデノウィルスⅠ型) アデノウィルスⅠ型の経口感染により特に幼齢期に発症し、突然死の原因となる病気です。発熱・腹痛・下痢・嘔吐・扁桃腺の腫れ・眼球の白濁などが起こる。
犬伝染性喉頭気管炎(アデノウィルスⅡ型) この病気単独ではあまり死亡率は高くはありませんが、他のウィルスとの合併症により死亡率も高くなる感染症です。
犬パラインフルエンザウィルス パラインフルエンザウィルスにより呼吸器症状出ます。この病気単独でそれほど死亡率は高くなく、ほとんどの場合軽く自然と直ります咳き・鼻水などの症状が現れます。 X
犬レプトスピラ レプトスピラという螺旋状の細菌が、ネズミの尿などから犬やヒトに移る病気です。この細菌は水の中では長く生きるので、池、下水、汚れた川に犬が入り、粘膜や傷のある皮膚を通して感染します。嘔吐・高熱・食欲低下から肝障害や腎障害、横断・痙攣・昏睡・血便などで、早期診断で抗生物質で治療可能な病気です。でも、症状が進むと尿毒症となり数日で死亡することもあります。動物からヒトに伝染するため愛犬が診断されたら食器などの消毒、糞尿の処理方法に注意が必要です。 X
コロナウィルス コロナウィルスの経口感染により、下痢・嘔吐の症状が出ます。幼少の弱っている犬がパルボウィルスと同時に感染すると重症になるケースが多く見られます。 X

猫の混合ワクチン接種

予防時期

混合ワクチンで予防できる病気の中には、一度感染してしまうと猫の命に関わる危険な病気が多くあるため、混合ワクチン接種を忘れずに受けましょう。

特に、3種混合ワクチンで予防できる、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3つの感染症は感染力は非常に強く、空気感染もするため室内猫であっても予防が必要です。

子猫のワクチン接種

子犬の時期は、母犬からの移行抗体が失われる生後60日前後に1回目の接種を行い、2回目は生後110日前後に接種を行います。

子猫の混合ワクチン時期

それ以降は、毎年1回間隔の接種になります。

成猫のワクチン接種

基本的には、1年に1回間隔での接種となります。

混合ワクチンが初めての成猫の場合は、1回目の接種から1か月後に追加接種を行いましょう。その後は通常通り毎年1回のペースで接種を行います。

ワクチン接種で予防できる病気

当院では、猫用3混合ワクチンとしてフェリバック3を使用しております。

病気名 病気の説明 フェリバック3種混合
猫ウイルス性鼻気管炎(FVR) 風邪の様々な症状(咳、くしゃみ、目やに、発熱、食欲不振など)が出て重症になりやすく、下痢などの胃腸症状も見られます。多くの場合は食欲がなくなったり、食べられなくなるため急激な衰弱や脱水症状が起こり、死亡するケースも少なくありません。
猫カリシウィルス(FCI) 猫ウイルス鼻気管炎に似た風邪の症状(クシャミ、鼻水、咳、目やに、発熱)が見られ、更に悪化すると、口や舌に潰瘍や水泡ができ、食事に支障が出たり、大量の唾液が出る。また、こじらせて肺炎などの症状も起こしやすい。
猫汎白血球減少症(FPL) 最初は、食欲・元気がなくなり、うずくまるように動けなくなります。激しい嘔吐や下痢の症状が起こり、39度以上の高熱が出て、白血球数の極端な減少(3000以下や500以下にもなる)が見られます。嘔吐や下痢が、ひどくなると出血したような血便になり、脱水症状により衰弱が進みます。
猫白血病ウィルス(FeLV) 症状は、食欲不振、体重減少、貧血、下痢、発熱、脱水、鼻水、口内炎、など。免疫力が低下し様々な病気が治りにくくなるので、病気や傷が治りにくい、下痢が続く、歯ぐきが白い、痩せた、元気がない等の症状がある場合はこの病気の可能性があります。特に貧血症状には注意が必要で、死亡原因になる場合が多く見られます。主な病気は、リンパ肉腫、腎臓病、慢性口内炎、貧血、白血球減少症、流産等、増悪させる病気として、猫免疫不全ウイルス、猫伝染性腹膜炎、原虫性疾患等があります。
クラミジア感染症 主な症状は粘着性の目ヤニを伴う慢性持続性の結膜炎(目の周りの腫れ)で、ウイルス性の結膜炎より経過が長いのが特徴ですが、簡単に区別は出来ません。感染後3~10日後、通常は片方の眼の炎症から始まります。鼻水、クシャミ、咳がみられ、気管支炎や肺炎などを併発し、重症になった場合には 死亡してしまうケースもあります。3種ワクチンを接種している猫で涙眼や結膜炎が少し長くみられた場合には、感染の可能性があります。

混合ワクチンQ&A

子犬や子猫にも混合ワクチンは必要?
ワクチンにより予防できる病気の中には、成犬や成猫には害が少なくても、子犬や子猫の場合は死のリスクもある病気が存在します。子犬や子猫であってもワクチンの接種をおすすめします。
混合ワクチンは毎年必要?回数は?
子犬の場合は、生後1カ月~3カ月の間に3回とその後は1年に1回の接種が必要です。
子猫の場合は、生後2カ月~3カ月に2回とその後は1年に1回の接種が必要です。
成犬・成猫の場合は、1年に1回の接種が必要です。
副作用は?
個体により副作用が現れる場合もあります。万が一のことを考え、ワクチン接種は午前中に受けることをおすすめします。
接種後に散歩は行ける?
子犬の場合は、最後のワクチン接種が終わってから2週間以上は散歩やトリミングを控えましょう。成犬の場合は、短時間の散歩であれば問題ありませんが、激しい運動は避けてください。
いつからシャンプーできる?
接種後、3~4日間はシャンプーは控えるようにしてください。
混合ワクチンの証明書を失くした場合は?
ワクチン証明書を紛失してしまった場合は、当院までご連絡ください。再発行には手数料がかかる場合もございます。詳しくは、電話番号:0120(04)7777までお問い合わせください。
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