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近年、ペット人口の著しい増大により、予防接種や定期駆虫等、予防治療の重要性が見直されています。多頭飼いの飼い主様が増えた事やペットの多様化、また、ペットホテルやドッグラン、ペット同伴可のレジャー施設等、不特定多数の人やペットと触れ合う環境が増えた分、ウィルス性の感染症や、ノミ・ダニ・フィラリアの感染のリスクも同様に高まっています。これらの病気は、予防治療を確実に行う事により防ぐ事の出来るものではありますが、もし予防が不充分で、一端感染してしまうと、命にかかわるまでの症状に進行してしまうケースも少なくありません。本項では、動物種別に予防治療のカリキュラムをまとめてご紹介致します。大切なペットの生涯の健康を守る為、間違いのない定期的な予防治療を受けましょう。

予防の年間スケジュール

 

 

●フィラリア・ノミ・ダニ予防
寄生虫の感染予防です。
錠剤や注射等、病院によって様々な種類の予防薬がありますが、当院ではフィラリア予防にはスポットオンタイプの点液、ノミ・ダニ予防にはスプレータイプの薬、一般的な経口薬などいずれもワンちゃんの体に負担のないものを使用しています。
いずれも月に1回の予防ですが、フィラリアは蚊を媒体として感染する為、蚊の発生する5月~12月の期間に必要な予防です。
 
●去勢・避妊手術
男の子であれば前立腺肥大、女の子であれば乳腺腫瘍の予防に効果的であり、また精巣や卵巣と子宮を取り除く為、その部位の疾患や腫瘍は完全に抑える事が可能です。
これらの疾患は、高齢になった際に発症してしまった場合、体力的に手術が難しいケースもありますので、去勢・避妊手術は生後半年~1歳までが適齢期になります。疾患の予防とは別に、発情をなくす事により、男女共に性的なストレスが大幅に軽減されるという大きなメリットも生まれます。
また、術後に性格が穏やかになったり、男の子であればマーキングやマウンティング行為の防止、女の子であればヒートがなくなる等、飼い易さの面でも大きく影響するといえるでしょう。
 
 
 
ワクチンについて
混合ワクチン接種 犬

仔犬の時期は、母体からの移行抗体が失われる可能性のある生後40日齢前後から1カ月おきに3回接種をします。その後は1年に1回ごとの接種をします。ワクチンにより予防する病気の中には、成犬であっても死に至る危険性のある病気も多い為、確実に予防接種を行いましょう。

 

ワクチン接種により予防出来る病気【犬】
 
犬パルボウィルス

経口感染による伝染力の強い恐ろしい病気です。下痢・嘔吐・発熱・脱水などの腸炎型、突然呼吸困難になり急死する心筋炎型があります。

 

犬ジステンパーウィルス

感染率、死亡率の大変高い病気です。ジステンパーウィルスによる接触または飛沫感染で3~6日の潜伏期間の後、発熱・目やに・鼻水・くしゃみ・元気消失・下痢・運動障害があらわれたり・脳を冒されたりします。


犬伝染性肝炎(アデノウィルスⅠ型

アデノウィルスⅠ型の経口感染により特に幼齢期に発症し、突然死の原因となる病気です。

発熱・腹痛・下痢・嘔吐・扁桃腺の腫れ・眼球の白濁などが起こる。

 

犬伝染性喉頭気管炎(アデノウィルスⅡ型

この病気単独ではあまり死亡率は高くはありませんが、他のウィルスとの合併症により死亡率も高くなる感染症です。

 

犬パラインフルエンザウィルス

パラインフルエンザウィルスにより呼吸器症状出ます。この病気単独でそれほど死亡率は高くなく、ほとんどの場合軽く自然と直ります咳き・鼻水などの症状が現れます。

 

犬レプトスピラ

レプトスピラという螺旋状の細菌が、ネズミの尿などから犬やヒトに移る病気です。この細菌は水の中では長く生きるので、池、下水、汚れた川に犬が入り、粘膜や傷のある皮膚を通して感染します。嘔吐・高熱・食欲低下から肝障害や腎障害、横断・痙攣・昏睡・血便などで、早期診断で抗生物質で治療可能な病気です。でも、症状が進むと尿毒症となり数日で死亡することもあります。動物からヒトに伝染するため愛犬が診断されたら食器などの消毒、糞尿の処理方法に注意が必要です。

 

コロナウィルス

コロナウィルスの経口感染により、下痢・嘔吐の症状が出ます。幼少の弱っている犬がパルボウィルスと同時に感染すると重症になるケースが多く見られます。

 

狂犬病予防接種【犬】
発症すると必ず死亡する恐ろしい病気で生後90日齢以上の犬には予防接種が義務付けられています。初回の接種以降は、年に一回ごとの接種をします。日本では過去の病気ですが、海外では依然として発生しています。症状は怒りっぽく何にでも噛み付くようになり、のどの筋肉が麻痺するため昏睡状態に陥り、最終的には死亡します。飼い犬がヒトやほかの犬に噛んでしまった時は、約1ヶ月間1週間ごとに検診を受け狂犬病に感染していないことを証明しなくてはなりません。これは狂犬病の予防接種をしている場合で、もしも接種していない場合は噛んだ犬は安楽死を免れません。
混合ワクチン接種(猫)

仔猫の時期は、母体からの移行抗体が失われる可能性のある生後60日齢前後に1回、次回は生後110日齢前後にもう1回追加接種を行います。それ以降は年に1回の接種になります。犬の場合と同様、命に関わる危険性を持つ感染症も多い為、定期予防接種を忘れずに受けましょう。ワクチン接種により予防出来る病気

 

猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)

風邪の様々な症状(咳、くしゃみ、目やに、発熱、食欲不振など)が出て重症になりやすく、下痢などの胃腸症状も見られます。多くの場合は食欲がなくなったり、食べられなくなるため急激な衰弱や脱水症状が起こり、死亡するケースも少なくありません。

 

猫カリシウィルス(FCI)

猫ウイルス鼻気管炎に似た風邪の症状(クシャミ、鼻水、咳、目やに、発熱)が見られ、更に悪化すると、口や舌に潰瘍や水泡ができ、食事に支障が出たり、大量の唾液が出る。また、こじらせて肺炎などの症状も起こしやすい。

 

猫汎白血球減少症(FPL)

最初は、食欲・元気がなくなり、うずくまるように動けなくなります。激しい嘔吐や下痢の症状が起こり、39度以上の高熱が出て、白血球数の極端な減少(3000以下や500以下にもなる)が見られます。嘔吐や下痢が、ひどくなると出血したような血便になり、脱水症状により衰弱が進みます。

 

猫白血病ウィルス(FeLV)

症状は、食欲不振、体重減少、貧血、下痢、発熱、脱水、鼻水、口内炎、など。免疫力が低下し様々な病気が治りにくくなるので、病気や傷が治りにくい、下痢が続く、歯ぐきが白い、痩せた、元気がない等の症状がある場合はこの病気の可能性があります。特に貧血症状には注意が必要で、死亡原因になる場合が多く見られます。主な病気は、リンパ肉腫、腎臓病、慢性口内炎、貧血、白血球減少症、流産等、増悪させる病気として、猫免疫不全ウイルス、猫伝染性腹膜炎、原虫性疾患等があります。

 

クラミジア感染症
主な症状は粘着性の目ヤニを伴う慢性持続性の結膜炎(目の周りの腫れ)で、ウイルス性の結膜炎より経過が長いのが特徴ですが、簡単に区別は出来ません。感染後3~10日後、通常は片方の眼の炎症から始まります。鼻水、クシャミ、咳がみられ、気管支炎や肺炎などを併発し、重症になった場合には 死亡してしまうケースもあります。3種ワクチンを接種している猫で涙眼や結膜炎が少し長くみられた場合には、感染の可能性があります。

 

混合ワクチン接種(フェレット)
ジステンパーウィルス
フェレットにとってジステンパーはほぼ100%に近い死亡率の感染症です。予防接種の時期は、生後2カ月~3カ月の間に1回、その1カ月後に1回、それ以降は年に一回ごとの接種を行います。
 

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